体を温め、秋の免疫力アップへ

やっと暑い夏を乗り切ったと思ったら、体調を崩した、という人は多いです。しのぎやすい気候なったのに、食欲がない、体がだるい、元気が出ない・・・。それはもしかしたら、冷えによる「秋バテ」かもしれません。毛管運動で体温を上げて、免疫力をアップしましょう。

 

■秋なのに夏バテ!

残暑が落ち着く9月ごろになって、倦怠(けんたい)感や食欲不振など、夏バテのような症状を感じる人が、近年、増えているといいます。原因の一つとして考えられるのは、夏の間の体の冷えです。

 

夏の間、冷房がガンガンにきいた室内で一日中じっとしていたり、冷たいものをたくさん飲み食いしたりという日々を送っていると、自律神経のバランスが乱れやすくなります。その結果として、自律神経の働きである「体温調節」の機能が弱くなります。

 

■エネルギーを使い果たして9月を迎える?

また、私たちの体は、春から夏にかけて、体内に蓄積したエネルギーを惜しみなく使う傾向があります。このため、夏の終わりごろは、エネルギーを使い果たした状態になります。秋になると寒い冬に備えてエネルギーや栄養を節約し、蓄積するようになります。その狭間になるのが、9月です。エネルギーが枯渇し、体が冷えやすくなります。

 

さらに秋は寒暖の差が大きくなる季節でもあります。急に冷えこむようになったかと思えば夏のような気温に戻ることがあります。朝晩は気温が低く涼しさや冷えを感じる一方で、昼になれば気温が上昇するなど、1日の間での変化も激しくなりがちです。この寒暖差も、自律神経を乱す原因の一つになります。

 

これからの寒い時季を健康に乗り切るうえでも、規則正しい生活と体操で免疫力をアップしていきましょう。

 

 

■寝た状態で手足を振り、末端の血流をスムーズに

今月おすすめの「毛管運動」は、寝た状態で手足を振るだけのシンプルな体操です。

 

私たちの心臓から送り出された血液は、酸素や栄養分を体の隅々まで運んでくれます。そして、末端の毛細血管で不必要になった老廃物を受け取って心臓に戻ります。しかし、体の血流が悪いと、酸素や栄養分が行き渡らず、手足などに老廃物が蓄積されるようになります。この状態を放置すると、神経がさらに筋肉を緊張させ、よりいっそう血流が悪くなる悪循環を招くことになります。

毛管運動を行うことで、手足の血流がスムーズになり、体の冷えが改善されます。

 

今月のおすすめ 地球市民1分運動

「毛管運動」

<やり方>

1、横になって腕と足を上げる。ひじとひざを伸ばした状態で手足を振る。

2、1分間続け、少し休んでまた再開する。5回ほど繰り返す。

※無理はせず、体調に合わせて少しずつ時間を増やしていきましょう。

 

*無理せず、自分のペースで行いましょう。