足の裏の特定のツボを刺激すると、脳が活発になると言われています。伝統的なリフレクソロジーの考え方によれば、足の裏は経絡を介して私たちの体のすべての器官につながっています。足の裏を刺激することで、脳を含む全身を活性化できます。
中でも注目したい足ツボが、「湧泉(ゆうせん)」です。足先を曲げると足の裏にくぼみができるところにあります。下半身の泉に該当するツボだと考えられています。大地からわき出る元気の泉のような頼もしい存在で、下半身の代表的なエネルギースポットです。
湧泉は大地との接点である足の裏の中央線上の3分の1前のところに位置します。心臓から最も遠いところにあるツボなので、気の流れが悪くなりやすいのです。日ごろから足の裏を中心によく刺激しておくことが大切です。
命の泉がわき出ずる、エネルギーの源である湧泉のツボは、疲労困憊して根気がなくなった時や、長く歩いて足が疲れたときに効果を発揮します。夜なかなか眠れない時にも有効的といわれています。
押した時の全身にわたる心地よさは格別なものがあります。そしてその名の通り、後から後からやる気がわいてきて、エネルギーが充満してくるのが感じられるから不思議です。
腎の気の源なので、生まれつき備わった元気のもとを湧泉を刺激することで目覚めさせれば、若返り対策にもなるありがたいツボです。
現代人は、めまいを感じやすいとも言われています。体のバランスは、視覚情報と、内耳の「前庭」が感知する頭の動きの情報、足裏の感覚の3つが、小脳で統合されて保たれています。これらのどれか一つが働かないとめまいが起こります。ウォーキングや足踏みなどの方法で足裏を反復刺激すると、体のバランス感覚が整いやすくなります。
最近の子どもの足は、「土踏まず」が少ないとか、ふにゃふにゃした「こんにゃく足」であるなどの傾向が見られます。こうした足は疲れやすいといいます。歩く時間が減っているのが原因の一つだと考えられています。よく歩いて足裏を刺激することは、子どもの健やかな成長にもつながるでしょう。