「弘益(ホンイク)」とは「多くの人に広く役立つ」ことです。「弘」には「広く」、「益」には「ためになる」という意味があり、自分自身だけのことを考えるのでなく、広く社会全体や人類のために行動することを指します。
■脳教育との関係
弘益という思想は、脳教育と深い関係があります。脳教育の世界的な権威として知られる一指 李承憲(イルチ イ・スンホン)氏は、「脳教育は、弘益人間を育成する教育だ」としています。
脳教育では「人間は、世のために何か良いことをしたいという弘益の本能を持っている」と考えます。そして、脳教育でいう弘益人間とは、「良心によって情報処理をする人」です。
良心を基準として情報を選択し、活用するとき、平和な世界を築けるという希望を持つ人。それが弘益人間だと、李承憲氏は言います。
■人間の本質
そもそも人間には、弘益が本質として備わっていることが、科学的に裏付けられています。教育心理学者たちの実験によれば、2、3歳の子どもも互いの利益のために協力することが分かっています。
人間は共同目的を成し遂げるために協力するという性質を、生まれながらに持っているのです。
■弘益スピリットを備えた地球市民
今この時代ほど、私たちには弘益スピリットが求められているときはないでしょう。人類は地球環境を壊し続けており、温暖化をはじめるとする危機は待ったなしです。そして、人間は未だに無残な戦争をやめられずにいます。
弘益スピリットがあれば、平和な未来の門を開くことができます。地球を本来の姿へと戻していくことができます。それは、喪失した人間性を回復していくプロセスでもあります。
国、人種、宗教、思想の境界を超え、弘益の人間性を備えた地球市民が増えれば、きっとより良い世界になっていくはずです。