プラスチックごみは海洋汚染の原因として問題になっています。ペットボトル飲料の代わりに水筒を持ち歩くなど、廃プラ削減のための身近な取り組みが注目されています。私たちが日常の中で取り組めることの一つは、プラ製品の使用を減らす「脱プラ生活」の実践です。環境に負荷をかけないライフスタイルを心がけたいですね。
軽くて強いプラスチックは便利な半面、リサイクルされない限り、分解されずにごみとして自然界にたまります。さらに、海に流れ込んだプラスチックは粉々になります。いわゆる「マイクロプラスチック」です。
プラスチックのごみは川を流れ、海を漂う間に、太陽からの紫外線や波の力でプラスチックが分解され、だんだん細かくなっていきます。これを誤食した魚や海鳥に悪影響をもたらしてしまうと言われています。
海に流れ出たマイクロプラスチックを回収するのは難しいです。このため、プラスチックのごみを減らすことが大切になります。何も対策を取らなければ、2050年には世界の海に漂うプラスチックの量が、魚の量を超えてしまうとの予測もあります。
ふだんの生活の中で気軽に実践できるのが、水筒を持ち歩くことです。マイボトルには様々な種類があります。軽さや洗いやすさを重視するなら、シンプルな筒状のステンレスボトルが便利です。欠点は、飲み口が熱くなること。飲み口がプラスチック製なら熱くなりにくいし、冷たい飲み物を入れるなら、自宅でつくる氷がすんなり入るものがいいでしょう。何を優先したいかを考えて、構造や材質を選びましょう。
長く使うために大切なのは、大きさと重さ。買うときは張り切って大きい物を選びがちですが、その分、かさばったり重くなったりして、使い続けるのが面倒になりかねません。まずは持ち歩くのに負担にならないかを考慮するといいでしょう。
エコバッグも改めて注目されています。手提げタイプのプラスチック製レジ袋が2020年7月、コンビニやスーパーなど全ての小売店で有料化されます。買い物をするときは自分の袋を持参しましょう。お店に対しては、なるべく簡易包装を頼むのもいいでしょう。
そして何より余分な物を持たない「シンプル・イズ・ベスト」が大事です。
<ふだんから心がけたいポイント>
・マイバッグを持参(レジ袋を受け取らない)
・簡易包装を頼む
・水筒の活用
・ポイ捨て・不法投棄はしない
・包装が少ない食品の購入
・家から弁当の持参
・プラスチック製品を使っていない料理店を選ぶ