地球経営とは、地球村とは

地球経営とは

地球経営とは、地球を自らの経営の対象としてとらえ、地球が生存可能な存在でいられるように日々行動することです。日常生活の中で地球愛の本当の意味を探し出し、それを私たちが暮らしている生活共同体につないでいく取り組みです。

人類はこれまで、地球がいつもそこにあるのが当たり前だと考えていました。地球の資源を自由に使える対象と見なしていました。とりわけその意識を強めたのは、産業文明と資本主義体制です。さまざまな汚染物質が捨てられ、地球はゴミ捨て場のような存在になりました。地球環境は今、危機に陥っています

地球の危機は、そのまま人間の生命の危機です。地球経営は、地球に対する主人意識をもつことから始まります。まるで自分の体や家を管理するように、主体的に地球をケアし、管理するという意識を目覚めさせることが、第一歩です。自分と自然とは別々に存在しているのではなく、ひとつにつながっている。これが頭でわかるだけでなく実感できると、地球の健康まで考えるようになります。それには、調和とバランスを取り戻す必要があります。人間性を回復すると、調和とバランスも回復できます

地球の未来を考えながら日々暮らすというのは、ある意味、雲をつかむような話に聞こえるかもしれません。しかしその始まりは、まず自分の意識が変わることからです。私たち自身が変わり、家庭が変わることから、地球経営へとつながっていきます。そこから生まれる力で、私たちの社会と地球をより住みよいところに変えられるのです。

「私の体は私が守り、私の家庭は私が守る。自然環境も専門家だけが見守るものではなく、私たちが守る」。このような方向を選択し、実践するのが地球市民ムーブメントです。

 

 

地球村とは

地球村とは、全人類が一つの家族のように生きていく世界です。私たちが国家・民族・人種・宗教を超え、人類の共存・調和を選択するためのシステムです。

地球を見渡してみてください。どこまでが小川で、どこまでが川で、どこまでが海でしょうか?どこまでが空で、どこまでが大地でしょうか?境目はありません。地球ではすべてがつながっています。

もともと地球に国境線はありませんでした。国境は人間がつくりだしたものにすぎません。同じように宗教や民族といった概念も、人間が暮らしの便宜のためにつくりだした道具です。

人類はこれまで、個人、家庭、国家、民族、宗教などに最高の価値を置き、それらのために祈り、働いてきました。しかし、地球のために祈り、働くという意識は希薄でした

しかし、地球がなければ人間は存在しません。幸福も平和も実現しません。地球は、われわれの生命のルーツです。私たちの追求する、どんな価値や真理も地球がなければ成立しえません。私たちの追求するあらゆる価値の土台なのです。

グローバル化が進み、国と国をわけることの意味はますます薄れています。中国の黄砂が日本まで飛んできます。ウイルスも一気に世界中に広がります。今こそ、地球村というシステムを根づかせるときです。

地球だけが人類の意識を一つにまとめる中心的価値となり得ます。地球を知ること、地球と交流すること、地球を中心として一つになること、これがいまの時代に私たちができる最上の学びです。