続・脳のマスターになる5段階

     2014070302

先週、【脳のマスターになる5段階】 という投稿のなかで、
脳教育の5つのステップについてお伝えしました。
一指 李承憲氏が唱えているこの『脳教育5段階』は、
この各ステップごとに専門書が一冊ずつ必要なほどの内容ですが、
ここでは簡単に見てみましょう。

チェンジと脳、切っても切り離せない関係にあります。
脳を知ればチェンジが容易ですし、脳を知らずにチェンジは困難です。
でもここで言う 【脳】 は、解剖学的な脳の構造を知ることではなく、
脳の機能と役割を知り、活用していく、ということです。

例えば、皆さんは手の機能を知っていますね。
触れる、撫でる、叩く、持つ、はさむ、作る、などなど。。。
その役割は、例えば頭を撫でて愛情表現をする、生活のために料理を作る、
別れの寂しさを表現するために手を振る、などなど無数にあります。

同じように、脳の機能と役割は・・・。
こんなときに、このようにする、すると心身がこのように変化する、
そうした機能については、道徳論、哲学論として語られる人間成長という
概念の影に隠れて、あまり語られることはありませんでした。

では、脳教育の5つのステップを、赤ちゃんが言葉を覚えていくことに
なぞらえて見てみましょう。

1.脳の覚醒化
脳の使われていない領域に、情報をやりとりする軸索が伸びていきます。
生きるためだけに、泣いて空腹を知らせ、ミルクを飲む。それを消化して栄養分を
体に行き渡らせ、カスを排出する ~ それだけでしたら、脳は本当にごく小さな
領域を活動させるだけで済ませられます。ネズミのような小動物の小さな脳でも、
問題ありません。
でも耳が音を捉えているのを分かり、その音(声)に意味があることが分かって、
その意味を1つずつ理解していくことで、脳内の言語を扱う領域が急速に
【覚醒】していきます。さらにその音真似をすることで、自分が喋ることを経験し、
さらに情報伝達ネットワークが脳内に密度高く張り巡らされます。
喋れる、音の意味が分かる、情報の伝達が声帯を使ってできる、ということに
目覚めます。脳に劇的な変化が続けて起きる、とても大事なときです。
大人になっても、未知のことや初めてのことをしていくとき、同じですね。

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2.脳の柔軟化
喋ることが当たり前になれば、次は応用していきます。単語と単語をつないで
いるだけでなく、変な言葉を生み出したり、時には正確な文法を知っているのに
敢えて崩した表現をしたり。そうやって、脳の回路を
決まりきったパターンで
使うのではなく、 言葉でどんなことができるのか、どんな言葉がどのような親の
反応を引き起こすのか、色々な可能性を探っていきます。決まったパターンだけ
を使うのではないので、固定観念もできにくいのです。逆に言えば、固定観念が
多い大人は、脳の決まった領域の回路しか使っていないともいえます。

 3.脳の浄化
不必要のまま済んだかもしれない否定的な言葉が、社会や親から刷り込まれ
ます。すると脳は萎縮し、硬直し、自由度を失っていきます。同じような回路を巡る
反応しかせず、言葉は限定的になり、新しい言葉を覚えることが億劫になります。
そこで息苦しさを覚えると、いわゆる反抗期となって親や社会に反発していきますね。
萎縮を振り払うために、大声をだしたり、意味なく叫んだり。それもまた、浄化の
一つと言えるでしょう。
言葉の持つ意味の呪縛から逃れて、ただギャーギャーワーワー言ったり、馬鹿笑い
したり。スポーツをするクラブで、何だか分からなくても「ファイト!」「バッチコーイ!」
「オー!」などと大声を出し続けるのも、脳の浄化に繋がっています。

  4.脳の統合
脳は、機能的に3つの層から成っています。
最下層には、生命を司る領域があり、次に感情の領域が広がり、一番外側は
精神的・文化的なあらゆる活動を司る領域があります。そして、この3つの領域が
今の時代はバラバラなことが多く、統合されていません。
よくある、 「素直に言えない」 も、統合されていないことの一つですね。
生命を司る領域は、健康的に生きるために何が必要か、今どんなことが必要か、
繰り返し訴えますが、感情の領域・文化や思考活動の領域がそれを封じ込めます。
例えば、友達に何か悪いことをして、その罪悪感があるとしたら、生命の領域としては
心身の毒になるその罪悪感を出してしまいたいし、また思考の領域でも謝ろう、と
考えたとしても、感情の領域で 「だってアイツが悪い」「だって気恥ずかしい」などと
騒ぎ立てて、なかなか脳の情報を一つに統合させてくれず、謝罪の言葉をうまく
伝えられない、なんてことも起きます。
逆に言えば、つまり統合は、
、一瞬ごとに揺れる否定的な感情の情報を浄化し、
一瞬ごとに繰り返し同じ選択をし、勇気を持って行動していくことで、自ずと起きて
いくことだと言えます。そのときは驚くほどの創造力やパワーが出てくるでしょう。

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  5.脳のマスター(主―あるじ)になる
さきほどの、一瞬ごとに同じ選択をしていく段階で、その訓練を積み重ねていくと
脳のなかではどんなことが起きているでしょう。脳は回路として、超微弱な電流が
流れています。
私 → 済まなかった → 謝りたい → でも悪くない → 悔しい → でもゴメン →
グチャグチャ → あーもう! → 食べちゃお → 酒飲んじゃお → ・・・・・

そのようにプログラムされてしまった回路は、そこから出ようとしなければ一生
変わらず、同じ反応を生涯に渡って繰り返します。
同じ選択を一瞬ごとにすることで、その古い回路を替えて、自ら新しい回路を
創ることになります。脳で起きる現象に振り回されるのではなく、自ら管理できて
いる状態を保ち続けること、それが脳の所有者(主あるじ)としての状態です。
自分の人生は自分が100%選択して作っている、と自覚する段階です。

この段階で言葉は、命を司る部分からの肯定的なパワーを受けて
感情も肯定的な心となって思考に溶け込んで、心と考えが一つになった言葉
して口から出るので、とても心地よく喋ることができているでしょう。

・ ・ ・

言葉だけでなく、人生全般が同様です。
ぜひお読みになっていらっしゃる皆さまも、ご自分の脳の5段階のストーリーを
創って実践し、ご自身のエネルギーを Change させてみてください。
あなたは会社員ではなく、親や子という役割の前に、
まずご自身の人生という大きな取引をしている会社の社長であり、
その大企業を支える国家の総理大臣です。

2014070301

 

 

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