第3回 『春の食養生3』

 

今回は春に食べるとよい食べ物をご紹介します。

春は陽気が盛んになり、血の巡りも良く、肝の働きが活発になる季節です。
この肝の働きが活発になりすぎたり、停滞したりしても不都合が起こってきます。
また、胃腸の働きが弱くなりやすく、体調を崩しやすい時です。

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1.肝の気が活発になり過ぎると、

イライラや目の充血、頭痛、めまい、自律神経の乱れなどの症状
気が上がり過ぎになるこのケースは、気を鎮める「苦味」や気を集める「酸味」を適度に取るのもグッド。
【たけのこ、うど、タラの芽、ふきのとう、菜の花、みつば、春菊、セロリ、柑橘類など】

春の旬の野菜のほろ苦さは、余分な熱を取って老廃物のデトックス(解毒)もしてくれる頼もしい味方です。

 

2.肝の気が停滞すると、
元気がない、やる気が起きないなどの症状、不安、不眠、月経不順など。
気や血を補ったり、肝を養うものを取りましょう。
【小麦、きくらげ、あさり、しじみ、小松菜、かれい、グリーンピース、など】

 

3.野菜の甘みは、胃腸など消化器官を養います。
また、春に口内炎や肌荒れをおこしやすいのは、ビタミン・ミネラルの不足のサインですよ。
【なつめ、ゆりね、落花生、はとむぎ、きゃべつ、かぶ、人参、やまいも、はちみつ、など】

 

4.『風邪(ふうじゃ)』を発散する食べ物
春は「風」の影響を受ける季節。風邪が体に入り込みやすく、風邪や花粉症などにかかりやすくなり、肌荒れなども。邪気を発散する辛みや香りのあるものがよいです。
【ねぎ、新たまねぎ、みょうが、パセリ、大葉、ミント、せり、など】

また、生ものや冷たいものは避け、温かいものをさっぱりとした味付けで、
刺激物、肉や高脂肪のものは避けて、旬の野菜を食べるのが、春を元気に過ごす秘訣です。

 

東 洋医学では、中庸を重んじバランスを大切にし、自然の法則に則って生きるのをよしとします。どの季節でもなんでも手に入り、季節感が薄くなってしまった現 代ですが、自然は必要なものをちゃんと用意してくれています。季節を感じさせる旬のものをしっかり摂り、自然のリズムになるべく即して生活すると、自分の 中の自然のリズムも甦ってくるように感じます。

 

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